2012年6月5日火曜日

気分障害|慶應義塾大学病院 KOMPAS


きぶんしょうがい

概要

感情は、主観的な印象で、快不快を基調とし、喜びと悲しみ、苦しさと楽しさなど相反する二極性を持つものです。気分とは、この感情の持続的な状態を指します。
気分障害は、気分が正常の範囲を超えて高揚したり、落ち込んだりすることが、一定の期間継続するものです。気分障害にはうつ病性障害(以下うつ病)と双極性障害(そうきょくせいしょうがい、躁うつ病)が含まれます。
うつ病は、1990年時点ではすべての疾患の中でも、健康な生活を障害する疾患の第4位にあたるとされました。この先2020年には、虚血性心疾患についで第2位に上昇すると予想されています。日本の年間自殺者数は1998年には3万人を超えました。うつ病の生涯有病率は狭義では約5~17%、広義では約20~25%にも達し、ごくありふれた疾患と言ってよ いでしょう。
また、双極性障害は、見落とされがちであることや、抗うつ薬服用によりかえって症状の悪化があることなどから最近注目されています。その生涯有病率も約2~8%と、以前に比べて多い数字が近年報告されています。

気分障害の診断は、血液検査や画像検査から、直接行うことが出来ません。患者さんご本人の臨床症状や、ご家族のお話から判断します。また、診断が確定した後の治療としては、薬物療法と心理社会療法との2つに大きく分かれます。治療の場は外来治療と入院治療とがあります。

2012年6月3日日曜日


  • toriyab 投稿日/2005年01月23日(日)
    この特集記事の編集の偏り方に関しては、驚いたというより、呆れてしまいました。
    ラップ反対派の意見を読んだうえで感想を書きます。
     要するに、ナースが医師との相談なしでラップ療法を行うことが問題なのだと思います。
    ラップ療法を始めようと思ったら、院内の褥瘡委員会で討論し、導入を決定したうえで始めるべきでしょう。そして褥瘡担当ドクターが褥瘡回診で創の状態をきちんと診て、治療効果を確認し、そして合併症がないかどうか細心の注意をはらわなければなりません。
    そして可能なら看護研究でまとめるとかして、他の看護スタッフにきちんとしたかたちで教えられればさらにいいですね。
    しかし実際の現場ではドクターがまったく褥瘡に関与せず、というか「看護婦さん、やっといて 」状態の医療施設が多いものと思われます。
    褥瘡に関心のないドクターが多いということが問題なのです。
    医師の責任のもと褥瘡チームが一団となって取り組んでいくことで、ラップ療法はさらに確実に普及していきます。
    私の地域では、在宅の褥瘡患者さんを入院させて、ラップ療法を中心とした褥瘡管理方を家族に医師の責任で指導しております。

  • オフレコ
  • MCM 投稿日/2005年01月26日(水)
    皮膚科のODT療法はいわゆる「傷」には用いないので、褥瘡などの「むき出しの傷」にラップを使用する場合とはちょっと意味合いが異なるのではないかと認識しています。
    ラップ療法反対派、慎重派の方々はそこらへんの危惧を強調しています。
    したがって褥瘡のラップ療法は医師が全責任をとれる態勢を整えたうえでじっくりと腰を落ち着けて、じわじわと広めていくスタンスが大切です。
    責任ある医師の指導のもとで行えば、なんら問題ないし、ここまで大騒ぎになる必要もないと思っています。
  • toriyabe@ラップ療法 [HOME]  投稿日/2005年01月26日(水)
    >>ここまで大騒ぎになる必要もないと思っています。
    キィワードは、「コラボレーション」です。

    「ラップ療法のおかげでコラボレーションの美酒が味わえなくなる!!」

  • なお@整形  投稿日/2005年01月26日(水)
    私も「悪い?いい?」には違和感を強く感じました。普通ならだれでも「いい?悪い?」と言うと思います。この一言だけで全ての記事の説得力を失い、捻じ曲げられた力が働いていると思われても仕方ないと思います。

    台所用品はだめなんでしょうか?

    身の回りで使用されている医療用でないもの・・・

    「アルミホイル」
    現在の方法になってから私は使用しなくなりましたが、昔は使用してました。従来の方法で治療を行っている施設では今でも使っていると思われます。指尖損傷にイソジンゲル塗ってアルミホイルまくのは、手の外科では今でもかなりスタンダードな方法ではないでしょうか?アルミホイルは医療用ではないですが、医学の世界では認知されていますよね・・・

    「歯ブラシ」
    医療用で はなく家庭用品ですよね?当院に置いてある歯ブラシはすべて「ラ○オン」でした。今まで勤めた病院でも全て家庭用品だったと記憶しています。これで汚染の強いキズをゴシゴシこすってました。医療用ではないですが使ってよいのでしょうか?(笑)

    「ビニールテープ」
    かぶれないという理由で一時期はやりましたが発癌性など指摘されて少々下火になったかと思われますが、今でも使用している施設も多いと思います。最近は医療用も出てますが値段の関係で文具品を使用している施設もあるのではないでしょうか?キズに使うわけではありませんが「文具」ですよね〜。台所用品よりさらに凄いと思いますが・・・。台所用品はダメと言う方々はビニールテープ使用したことないのでしょうか?

    ・・・パッと思いつく のはこんなところで・・・(^^;;

  • hongmei  投稿日/2005年01月26日(水)
    オフレコ
  • toriyabe@ラップ療法 [HOME]  投稿日/2005年01月26日(水)
    この特集の中で、○田先生は、建設的な提案をされていました。「症例を第三者に評価してもらったうえで....」(112ページ)

    0502_ExpertNurse
    ExpN_112

    ラップ療法は、2004年の床ずれ学会で20演題の発表がありました。あれだけの専門家がそろっていながら、意味のある批判をされた方は一人もいらっしゃいませんでした(私の目撃した限りでは)。「理事会に報告させていただきます…」的なものはありましたが。

    問題は、この岡△先生のおっしゃる「第三者」がどこにいるかなのです。「当事者」いくらでもいます。元スクイブ社員、メーカーから講演料などで便宜を図っていただいている方、(ひょっとしたら)指導している大学院生に給料を払わせている方もいらっしゃるかも知れません。利益相反がないと宣言した方には、内部告発という落とし穴が待っています。

    利益相反(conflict of interest)

  • 2012年6月2日土曜日

    メルクマニュアル家庭版, 統合失調症(精神分裂病) 107 章 統合失調症と妄想性障害


    統合失調症は、現実との接触喪失(精神病性の症状)、幻覚(主に幻聴)、妄想(誤った思いこみ)、異常思考、感情の平板化(感情の幅が狭い)、意欲の欠乏、職業的・社会的機能の低下などを特徴とする精神障害です。

    統合失調症は世界中でみられ、精神の健康上の重大な問題となっています。親からまさに独立していく年代の若者に発症することが多く、生涯続く能力障害に至る可能性があります。本人の人生に及ぼす影響や経済的損失からみても、統合失調症は人類を苦しめる最悪の障害の1つとされています。

    世界保健機関(WHO)によると、統合失調症は全世界における能力障害の原因として第9位を占める病気です。地域によって平均よりも高率または低率なところがありますが、平均すると人口の約1%に統合失調症がみられます。発症率に男女の差はありません。米国では、統合失調症は能力障害に対する社会保障給付日数の約5分の1、医療費全体の2.5%を占めています。統合失調症はアルツハイマー病や多発性硬化症より多くみられる病気です。

    統合失調症では症状になじみがないために治療を受けるのが何年も遅れる場合があり、発症時期の特定が難しいことがよくあります。統合失調症の平均的な発症年齢は、男性で18歳、女性で25歳です。小児期や青年期初期に発症することはあまりありません(精神の病気: 小児統合失調症を参照)。年をとってから発症することもあまりありません。

    社会的機能の低下は、薬物などの乱用、貧困、ホームレスの原因となります。治療を受けたことがない統合失調症の人が、家族や友人との接触を失って、都市部の路上で生活していることもあります。

    原因

    統合失調症の正確な原因は不明ですが、現在の研究では、遺伝的要因と環境的要因が組み合わさって起こる可能性があるとみられています。しかし、根本的には生物学的な問題であり、親の育て方が悪かったり、精神衛生的に不健全な環境で育ったりしたことが原因で起こる障害ではありません。一般の発症リスクが1%であるのに比べて、統合失調症の親や兄弟姉妹をもつ人のリスクは約10%です。一卵性双生児の1人が統合失調症だと、もう1人の発症リスクは約50%になります。これらの数字は遺伝的なリスクの存在を示しています。

    このほか、(1)妊娠中期(13〜24週)のインフルエンザ感染、(2)分娩中の低酸素状態、(3)出生時の低体重、(4)母体と胎児の血液型不適合など、出産前後や分娩中に発生した問題が原因となることがあります。

    症状

    統合失調症は、突然発症することもあれば、数日から数週間かけて発症することもあり、また何年にもわたって徐々に水面下で発症していくこともあります。重症度と症状のタイプは人によって異なりますが、多くの場合、仕事、対人関係、身の回りのことをする能力が損なわれるほど重度の症状が生じます。中には、精神機能が低下した結果、ものごとに注意を払う能力、抽象的に考える能力、問題を解決する能力が損なわれる場合もあります。精神の損傷の重症度が、統合失調症になった人の全般的な能力障害の主な決定要因となります。